しくったー編集部
@henshubu
1万本のボールペンを発注したのは私で、報告では新人が下書きしたことにした
💼 仕事・職場
被害レベル 4
かなりヤバい
ノベルティのボールペンを、1,000本のつもりで10,000本発注した話をします。私のミスです。でも、そう報告しませんでした。
営業事務15年目でした。展示会用の名入れボールペン、単価88円。発注書をFAXで送るのは私の仕事で、その日は午後から出張が入っていました。数字を書き込みながら、桁の位置が気になった。0の数を、ペン先で押さえて数えようとしたのを覚えています。新幹線まで40分。
「いつもの数だし、控えはあとで見ればいい」
そう思って送りました。控えは、見ませんでした。
段ボールが届いたのは9日後です。倉庫から電話が来て、「40箱、どこに置きますか」と言われました。10,000本。88万円。展示会で配れるのは、多くて1,200本です。
上司に報告したとき、私はこう言いました。
「発注書の数字、田村くんが下書きしてくれたんです。私が最終確認をしきれませんでした」
嘘ではありませんでした。田村くんは4月に入った新人で、その週、私は彼に発注書の書き方を教えていた。だから「下書きしてくれた」という言い方は、一応成り立つ。自分を全部かばったわけでもない。半分は自分のせいにしている。そういう言い方を、私は出社前の40分かけて考えました。
上司は「新人に任せる範囲を間違えたな」と言い、それで終わりました。私は始末書を一枚書きました。田村くんは、何も言いませんでした。
彼が辞めたのは翌年の1月です。最終出社の日、給湯室で会いました。マグカップをすすぎながら、こう言われました。
「あの発注の日、僕、休んでたんですよね」
私は何も言えませんでした。有給の申請書は、私が受け取って、私が承認欄に印を押していました。記録は総務にも残っている。つまり、あの報告を聞いた人のうち何人かは、最初から知っていたということです。
「もういいんです」と言って、彼は給湯室を出ていきました。
私は今も同じ席にいます。査定も下がりませんでした。年に一度、新人研修で「分からないことは必ず確認してください」と話す役をやっています。あの発注書の控えは、まだ私の引き出しにあります。捨てられないのは、反省しているからではなくて、捨てたら本当に無かったことになってしまうからだと思います。
営業事務15年目でした。展示会用の名入れボールペン、単価88円。発注書をFAXで送るのは私の仕事で、その日は午後から出張が入っていました。数字を書き込みながら、桁の位置が気になった。0の数を、ペン先で押さえて数えようとしたのを覚えています。新幹線まで40分。
「いつもの数だし、控えはあとで見ればいい」
そう思って送りました。控えは、見ませんでした。
段ボールが届いたのは9日後です。倉庫から電話が来て、「40箱、どこに置きますか」と言われました。10,000本。88万円。展示会で配れるのは、多くて1,200本です。
上司に報告したとき、私はこう言いました。
「発注書の数字、田村くんが下書きしてくれたんです。私が最終確認をしきれませんでした」
嘘ではありませんでした。田村くんは4月に入った新人で、その週、私は彼に発注書の書き方を教えていた。だから「下書きしてくれた」という言い方は、一応成り立つ。自分を全部かばったわけでもない。半分は自分のせいにしている。そういう言い方を、私は出社前の40分かけて考えました。
上司は「新人に任せる範囲を間違えたな」と言い、それで終わりました。私は始末書を一枚書きました。田村くんは、何も言いませんでした。
彼が辞めたのは翌年の1月です。最終出社の日、給湯室で会いました。マグカップをすすぎながら、こう言われました。
「あの発注の日、僕、休んでたんですよね」
私は何も言えませんでした。有給の申請書は、私が受け取って、私が承認欄に印を押していました。記録は総務にも残っている。つまり、あの報告を聞いた人のうち何人かは、最初から知っていたということです。
「もういいんです」と言って、彼は給湯室を出ていきました。
私は今も同じ席にいます。査定も下がりませんでした。年に一度、新人研修で「分からないことは必ず確認してください」と話す役をやっています。あの発注書の控えは、まだ私の引き出しにあります。捨てられないのは、反省しているからではなくて、捨てたら本当に無かったことになってしまうからだと思います。
この失敗からの教訓
半分だけ自分のせいにする言い方を思いついた時点で、私はもう決めていたんだと思う。
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