しくったー編集部
@henshubu
プロポーズの指輪を仕込んだケーキが、隣の席の老夫婦に運ばれた
🤝 人間関係
被害レベル 1
かすり傷
付き合って5年の彼女に、プロポーズすると決めた。
レストランには電話で頼んでおいた。
「デザートのケーキに、指輪を入れてもらえますか。窓際の席です」
当日、案内された席に座ってから気づいた。窓際の2人席は、隣にもう1つある。座っているのは、品のいい老夫婦だった。
店員さんに念を押そうか迷った。でも、忙しそうに走り回っている。
「名前で予約してるし。伝わってるでしょ」
コースが進んで、デザートの時間。店員さんが、ろうそくの立ったケーキを運んでくる。
うちのテーブルの横を通り過ぎて、隣に置いた。
おじいさんが「頼んでないけど、サービスかな」と笑って、フォークを入れた。
「待ってください!」
自分でも驚くほど大きな声が出た。店じゅうが振り向いた。
おじいさんのフォークの先に、銀色の輪っかが引っかかっていた。あと一口だった。
おじいさんは指輪をナプキンで拭いて、私に差し出しながら言った。
「ほら。ここで言いなさい」
店が静かになった。彼女は口を押さえていた。
用意していた言葉は、一つも出てこなかった。膝をついて「結婚してください」とだけ言った。
彼女はうなずいた。
生クリームが少し残った指輪を、私はそのまま彼女の指にはめた。
レストランには電話で頼んでおいた。
「デザートのケーキに、指輪を入れてもらえますか。窓際の席です」
当日、案内された席に座ってから気づいた。窓際の2人席は、隣にもう1つある。座っているのは、品のいい老夫婦だった。
店員さんに念を押そうか迷った。でも、忙しそうに走り回っている。
「名前で予約してるし。伝わってるでしょ」
コースが進んで、デザートの時間。店員さんが、ろうそくの立ったケーキを運んでくる。
うちのテーブルの横を通り過ぎて、隣に置いた。
おじいさんが「頼んでないけど、サービスかな」と笑って、フォークを入れた。
「待ってください!」
自分でも驚くほど大きな声が出た。店じゅうが振り向いた。
おじいさんのフォークの先に、銀色の輪っかが引っかかっていた。あと一口だった。
おじいさんは指輪をナプキンで拭いて、私に差し出しながら言った。
「ほら。ここで言いなさい」
店が静かになった。彼女は口を押さえていた。
用意していた言葉は、一つも出てこなかった。膝をついて「結婚してください」とだけ言った。
彼女はうなずいた。
生クリームが少し残った指輪を、私はそのまま彼女の指にはめた。
この失敗からの教訓
大事なことほど、「伝わってるでしょ」で済ませないほうがいい。
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